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デブレツェン大学医学部の女性准教授が受賞トピックス一覧

Zsuzsa Bagoly准教授

デブレツェン大学医学部のZsuzsa Bagoly准教授は、今年度のロレアル-ユネスコの受賞者の1人です。彼女は、脳卒中患者をより効率よく治療することを目指して研究をしていることで知られています。

 

ロレアル-ユネスコ女性科学賞は、ハンガリー国内の科学界において比類のない賞です。この賞は世界中の女性科学者の地位を向上させるために設立されました。このプログラムの後援団体は、ハンガリー科学アカデミー(MTA)です。審査員はMTAの会員で構成され、医学の分野に貢献している2名の研究者の研究について認識をしていました。成人が障害を持つ最たる原因である虚血性脳卒中を研究するデブレツェン大学医学部のZsuzsa Bagoly准教授がその1人です。

 

「私たちは、脳卒中が起きてから3~4.5時間後の重要な時間帯に採取した血液サンプルに基づき、個別の治療計画を作ることを可能にする診断法の開発にフォーカスしてきました。現在、適用されている手法は、血栓の除去や溶解をすることですが、これは35~40%の症例にしか効果がないことが分かっています。私たちの目標はこの割合を増やすことである。」とZsuzsa Bagoly准教授は述べています。

 

脳卒中は、出血から起こることがありますが、多くは脳血管内の血栓による梗塞が原因です。このプロジェクトでは、血栓溶解療法を受けた400人以上の患者から血液サンプルを採取しました。

 

「この血液サンプル数は、国際基準に照らし合わせたとしても突出した数字です。私たちの主な任務は、血液凝固の様々な要因を分析した上で血栓溶解後の治療の結果を予測することです。また、治療の効率性や安全性を改善することを目的として、血液サンプルから出血性合併症の確率を予測することができるようになることも目標にしています。私たちの方針は、新しい治療方法を開発することで、長期的には急性脳卒中を効率よく治療ができるように治療薬を開発することです。」とZsuzsa Bagoly准教授は説明しました。

 

脳卒中はハンガリーでは長年、主な死因の1つです。脳卒中患者の治療は、関係する家族や社会にとって大きな社会的、経済的な負担を意味します。Zsuzsa Bagoly准教授は、ロレアル-ユネスコの受賞が脳卒中の問題や予防の重要性について注目が集まるきっかけになることを期待しています。

 

「脳卒中への理解を向上させる他に、この賞は若者が研究者としてのキャリアを歩むことに刺激を与えてくれます。この職種は間違いなく女性向けではありません。しかし、この賞は研究団体における女性の役割に関心を向けさせてくれます。このようなエリートクラブに属することができたことは大変光栄です。」と医学部の准教授であると同時に3人の子供の母であるZsuzsa Bagoly准教授は述べました。

 

ロレアル-ユネスコ女性科学賞の18年間およぶ歴史の中で、今まで49名の研究者が認められました。この賞の受賞によって支給される奨学金の目的は、ハンガリー国内において若い女性が素晴らしい科学的結果を達成することを動機付け、様々な研究分野において女性に自信を持たせるためにあります。