今年度は、6年生13名がハンガリーの医師国家試験にあたる卒業試験に臨み、全員無事に合格することができました。昨年と同様に13名が晴れてハンガリーの医師免許を取得しましたので、EU圏内(ヨーロッパ28ヶ国)で認められている医師免許を取得したことになります。卒業生のみなさん、おめでとうございました!
今後は、日本の医師免許の取得を目指す卒業生は、日本の厚生労働省に認定書類を提出し、2016年2月の日本の医師国家試験の受験を目指すことになります。日本の医師免許を取得することができれば、1年以内に日本とEUの2地域の医師免許を取得することになります。
■ハンガリーの医学部の特徴
ハンガリーの医学部は日本と同じ6年制ですが、1年生から解剖学などの基礎医学の学問が始まるため、英語力や生物・化学などの理科系の知識が足りない学生向けに医学部に入学する前に1年間の予備コースを開設しています。多くの日本人学生は、英語が課題になるため予備コースから進学しますが、予備コースから医学部への進級率は90%以上です。
また、入試は日本の医学部と比べハードルは低いですが、ハン ガリーの医学部は基礎課程を重視するため、入学後の最初の3年間は、基礎医学を集中的に勉強しなければならず、単位が足りず留年する学生は1~3年生に多いです。一方、4年生以降は、臨床医学に移り、患者を回診する実学になりますので、留年する学生はほとんどいません。
ハンガリー医科大学事務局は、ハンガリーの医学部を卒業した医師が日本だけではなく世界の医療界に新風を吹き込むことができるよう、これからも活動を続けて行きます。