学生からのメッセージ

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卒業生のメッセージ

2019年セゲド大学医学部卒業 吉田美央さん

1.医師国家試験に合格し、日本で医師として活躍する夢が実現しました。現在の心境を聞かせてください。(ハンガリーでの留学、国家試験の勉強を振り返っての感想など)
まだ実感が湧いていないというのが正直なところです。現在43歳の私が医師になりたいという夢を持ったのは高校生の時でした。日本の医学部に入れず薬学部に入り、社会人を経た後に二十数年の遠回りを経てようやく叶った夢です。一度は諦めかけたこの夢を叶えるチャンスを与えてくれたHMUには本当に感謝しています。この地点にたどり着くまでにあまりに長い歳月を要してしまったため、ともすればここがゴールだと勘違いしそうになりますが、今まで心に思い描いてきた医師像に少しでも早く近づけるよう、4月から新たなスタートを切りたいと思います。
2.ハンガリーの医学部への進学を決めた理由は何ですか?
もう一度医師を目指そうと本気で思ったのは社会人の時でした。最初は日本の医学部に再チャレンジしようとしましたが、編入生への門戸は非常に狭く、どうしようかと思っていた時にハンガリーの医学部のことを知りました。日本の医学部は入るのが難しいのに対し、ハンガリーの医学部は入ってからコマを進めるのが難しいとよく言われます。自分にはどちらが向いているのかを考えた結果、とりあえず医学部入学というスタートラインに立てる可能性が高いハンガリーの医学部を選びました。
3.医学部在学中は、普段どのように勉強をしましたか?
同じ学年の日本人の方々と定期的に勉強会を開き、主要科目については学期中から試験の準備をするようにしていました。また、チューターや先輩方を通して色々な情報や資料をいただける環境が整っていたため、試験に対する対策の方法が分からなくて行き詰まるといったことは少なかったように思います。
4. 勉強面・生活面で苦労したことを教えてください。
ハンガリーの医学部が日本の医学部と比べて決定的に違うのは試験の様式だと私は思います。日本では筆記試験がほとんどですが、ハンガリーでは試験のほとんどが口頭試問です。他の国から来ている生徒たちは1しかない知識を10あるかのように見せることに長けていましたが、日本人は3ある知識を3見せるのが精いっぱいな人がほとんど。これまで自分が日本で受けてきた筆記試験中心の教育を呪いました。
5.英語で授業を受けることに不安はありませんでしたか。
自分の母国語ではない言語で学ぶことに対してとても不安を感じていました。しかし、ハンガリー人にとっても英語は母国語ではなく、授業をされる先生方が話す英語も第二・第三外国語としてのものなので、英語が母国語の国で英語で授業を受けるよりはよっぽど楽だったと思います。また、最初はストイックに英語の教科書で勉強しようとしていましたが、やはり日本語の方が早く理解できることが多く、無理せず適宜日本の教材を使うようにしてからは気持ち的にもずいぶん楽になりました。
6.ハンガリーに行って良かったことを教えてください。
ハンガリーに行っていなかったら「医師になる」という夢は叶っていなかったと思います。ハンガリーに行く決断をして本当に良かったです。
7.ハンガリーの医学部を卒業するために必要なことは何だと思いますか?
「どうしても医師になるんだ」という強い意志と少しの運。
8.ハンガリーの医学部に入学を検討している方にメッセージをお願いします。
ハンガリーの医学部に行く、というのは一見突拍子もないことのように思えます。私も行く前は周囲から「そんなことは無謀だ」と笑われました。でも、笑われるくらい突拍子もないことの方が、やり遂げた時に得られるものは大きいと私は確信しています。そして、一見突拍子もないことでも、いざ飛び込んでみると意外と何とかなるものです。扉を開ける前は色々思い悩むと思いますが、扉を開いてその向こうに広がる新しいものに出会えば、思い悩んでいたことは杞憂だったと分かるはず。あなたの勇気を応援します!