学生からのメッセージ

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卒業生のメッセージ

2017年センメルワイス大学医学部卒業 末益将仁さん

1.ハンガリーの医学部への進学を決めた理由は何ですか?
高校1年生の時にイギリスに短期留学したことで医学を英語で学んでみたいという気持ちが芽生え、高校3年生の時に「週刊朝日MOOK」という雑誌でハンガリーの大学で英語を使って医学を学ぶことができる道があることを知り挑戦したいという気持ちになりました。
2.医学部在学中は、普段どのように勉強をしましたか?
試験に合格するためには試験週間に入る前までにどのくらい各科目の試験の準備ができたかがすごく大切になってくると感じました。試験のトピックリストをもとに毎日どのくらいやれば試験までに間に合うかを考えながら学期中は過ごしていました。そして毎日の生活リズムを崩さないことを一番に心がけました。そのために毎日大学に行って授業に出ること、食事をとってしっかり睡眠時間を確保することは大事だと感じています。
3.勉強面・生活面で苦労したことを教えてください。
勉強面では特に科目のバランスを保ちながら勉強するのに苦労しました。4年、5年目になっても決して楽になったと感じることはなく、試験の受かりやすさは変わっても準備する量は1~3年生の時と変わらないので科目が増えるほど対策を練るのに苦戦しました。生活面では、あまり苦労したと感じたことはありません。何か心配なことがあれば現地コーディネーターの方々に相談できる環境があり、安心した気持ちで過ごすことが出来ました。
4.英語で授業を受けることに不安はありませんでしたか。
ハンガリーに行くまで海外に行った経験は、高校1年生の時の2週間のイギリスへの短期留学だけでした。高校を卒業してすぐハンガリーに渡ったので、当初は英語で話すこと、英語だけの授業にとても大きな不安を感じていました。夏の英語研修、1年間の予備コースを通して英語だけで勉強する感覚を身につけることができ、大学で大変な勉強が始まる前の良い準備期間になりました。
5.英語はどれくらい勉強していますか。(しましたか。)
英語は、大学に入る前の1年間(夏の英語研修と予備コース)で文法、文章の書き方、コミュニケーションを集中して勉強しました。
6.ハンガリーに行って良かったことを教えてください。
ハンガリーで英語を使って医学を学んだことで、将来日本だけでなく海外でも勉強したことを生かしたいという気持ちになりました。 予備コースと大学を合わせて7年間ハンガリーに滞在しましたが、そのなかで何度も「もうきついな~。どうしたらいいかわからない。」と感じたことがありました。そういった状況の時に、自分の気持ちをどういう風に切り替えていけばいいのか悩みました。試練はたくさんありましたが、1つ1つ乗り越えていくことで自信にもつながり精神的に強くなれた気がしています。
7.ハンガリーの医学部を卒業するために必要なことは何だと思いますか?
①どんな授業も大切にすること(実際に先生が授業や講義のなかで話していた内容が試験でピンチになった時にふと頭に浮かんで助かった経験が何度もありました。)
②同じ学年にいる人たちのなかでの情報共有や日本人同士、先輩や後輩とのつながり
③生活リズムを大事にして苦しくても毎日自分が決めたことをやり続ける継続の気持ち
④試験に落ちてしまった時は、その日は何もせず美味しい物を食べて時間を気にせず思いゆくまで寝ること(今まで一生懸命やってきた勉強が生かされなかったショックは納得のいかない感じで落ちてしまったときほどすごく大きいです。チャンスは1回だけではないのでゆっくりもやもやした気持ちが流れるまで休んで、次に向けて気持ちをコントロールしていくことが大事です。)
8. 日本の医師国家試験対策の学習で大変だったことは何ですか?
ハンガリーにいた時は、「まずは大学を卒業しなければ何も始まらない」という気持ちがあり各科目の最終試験や卒業論文の準備で忙しく、全く日本の国家試験の勉強をすることが出来ませんでした。日本に帰国してから国試まで半年間しかないという時間の壁が大きな不安でもあり、「限られた時間の中でやれるだけのことをやるしかない」という良い意味での焦りの気持ちを自分に持たせてくれたと感じています。筑波記念病院で国試対策に参加させていただきました。東田先生は半年間でどういう風に勉強していけばいいのか道を示してくださり最後まで安心した気持ちで過ごすことが出来ました。そしてハンガリーの大学を卒業した同じ境遇の人たちと国試合格という同じ目標に向かって、時には教えあったり問題を出し合ったりして勉強することができた環境は合格のための大事な鍵だと感じました。
9. 医師国家試験に合格し、日本で医師として活躍する夢が実現しました。現在の心境を聞かせてください。(ハンガリーでの留学、国家試験の勉強を振り返っての感想など)
高校2年生の時にハンガリー医科大学事務局(HMU)のことを知り、そのとき「ハンガリーに行って英語で医学の勉強がしたい」と率直に感じたのを覚えています。自分の気持ちを応援してくれて理解してくれた家族に対して感謝の気持ちでいっぱいです。7年間を振り返ってみて「本当にきつかった、もう2度と同じ勉強はやりたくない」というのが正直な心境です。こうやって医師になることができたのはHMU事務局の方々、現地での温かいサポートをはじめたくさんの支えがあって実現したことなので、1つ1つのご縁を大事にして社会の役に立てる存在になれるよう精進していきたいと思います。
10.ハンガリーの医学部に入学を検討している方にメッセージをお願いします。
入学する前に英語がどれくらい出来るか、生物・化学の知識がどれくらい入っているかはあまり関係ないと思っています。「ハンガリーで英語を使って医学を学び医師になりたい」という強い気持ちが何より大事だと感じています。その初心を絶対に忘れず、食事や勉強、睡眠、気分転換の時間を上手に取り入れながらメリハリをつけて1歩1歩前に進んでいってください。異国の地で自分の夢に向かって挑戦したいという強い気持ちを応援しています。頑張ってください。